ハイブリッド車とガソリン車の燃費比較！コストはどちらが安い？

車を選ぶときに気になるのが燃費の違いです。ハイブリッド車はガソリン車と比べて燃費がよいといわれていますが、車両価格が高いため本当にお得なのか迷ってしまう人も多いでしょう。本記事では具体的な数字を使って、どちらがあなたにとって最適な選択なのかを分かりやすく解説します。ぜひ最後までご一読ください。

ハイブリッド車とガソリン車の燃費差

ハイブリッド車とガソリン車のもっとも大きな違いは燃費性能にあります。ハイブリッド車はエンジンとモーターの2つの力で走るため、ガソリン車よりも少ない燃料で長い距離を走ることができます。

最新燃費ランキング

2025年の燃費ランキングでは、トヨタ ヤリスが36.0km/Lでトップとなっています。2位はトヨタ アクアの34.6km/L、3位はトヨタ プリウスの32.6km/Lと、上位をハイブリッド車が占めています。一方、ガソリン車の燃費は平均20km/L前後となっており、ハイブリッド車との差は明らかです。

実燃費の違いと計算方法

カタログ燃費と実際の燃費には差があります。実際の運転では、カタログ燃費の約70～80%程度が実燃費の目安となります。たとえば、カタログ燃費30km/Lのハイブリッド車なら、実燃費は約21～24km/Lになります。年間1万km走行する場合、ガソリン価格を170円/Lとすると、ハイブリッド車は年間約7万1,000円、ガソリン車は約11万3,000円のガソリン代がかかります。

車種別燃費比較

人気車種で比較すると、シエンタではハイブリッド車が28.4km/L、ガソリン車が18.4km/Lで10km/Lの差があります。フィットでは、ハイブリッド車が30.2km/L、ガソリン車が21.8km/Lで8.4km/Lの差となっています。どの車種でも、ハイブリッド車の方が8～10km/L程度燃費がよくなっています。

車両価格差と損益分岐点

ハイブリッド車はガソリン車よりも車両価格が高く設定されています。この価格差を燃費の違いで取り戻せるかどうかが、選択の重要なポイントになります。

車両価格の差額

同じ車種でハイブリッド車とガソリン車を比較すると、価格差は30～50万円程度あります。シエンタでは約35万円、フィットでは約34万円の差があります。高級車になるほど価格差は大きくなり、アルファードやヴェルファイアでは100万円以上の差がつく場合もあります。

損益分岐点の計算

損益分岐点とは、車両価格の差額を燃料代の節約で取り戻せるポイントのことです。シエンタの場合、年間1万km走行すると、ハイブリッド車とガソリン車の燃料代の差は約4万2,000円になります。35万円の価格差を埋めるには、約8年間乗り続ける必要があります。走行距離に換算すると、約5万km走行したあたりで損益分岐点に達します。

年間走行距離別の比較

年間走行距離によって損益分岐点は変わります。年間5,000kmしか走らない人は、損益分岐点に達するまで約16年かかります。年間1万5,000km走る人なら、約5年で元を取ることができます。一般的には、年間1万km以上走行し、6年以上乗り続ける予定がある人にとって、ハイブリッド車は経済的にメリットがあります。

維持費と税制優遇

ハイブリッド車は燃料代以外でも、税制面でのメリットがあります。エコカー減税の対象となるため、購入時と維持費の両面でガソリン車よりもお得になります。

エコカー減税の効果

ハイブリッド車は環境性能割が0%となり、購入時の税金が大幅に軽減されます。ガソリン車では、約12万5,000円かかる税金がハイブリッド車では0円になる場合もあります。また、自動車重量税も免税または減税の対象となり、初回車検時に約3万円以上の節約効果があります。

車検費用の違い

車検の基本費用はハイブリッド車もガソリン車も大きな差はありません。ただし、エコカー減税により重量税が安くなるため、総額ではハイブリッド車の方が安くなります。メンテナンス面では、ハイブリッド車はブレーキパッドの交換頻度が少なく、ベルト交換も不要なため、長期的にはメンテナンス費用を抑えられます。

バッテリー交換費用

ハイブリッド車で気になるのがバッテリー交換費用です。駆動用バッテリーの交換には15～40万円かかりますが、メーカー保証は5年間10万kmまでついています。実際には、実際に20年以上前の初代プリウスが今も現役で走っているように、バッテリーは思っているよりも長持ちします。ガソリン車でもエンジン関連の修理費用はかかるため、極端に心配する必要はありません。

ハイブリッド車とガソリン車どちらを選ぶ？

ハイブリッド車とガソリン車のどちらを選ぶかは、あなたの使い方次第です。年間走行距離と乗車期間を基準に、最適な選択をしましょう。

ハイブリッド車がおすすめの人

年間1万km以上走行する人、6年以上同じ車に乗り続ける予定の人にはハイブリッド車がおすすめです。通勤で毎日車を使う人や週末に長距離ドライブをよくする人なら、燃料代の節約効果を実感できます。また、静かな走行音や滑らかな加速を重視する人、環境に配慮したい人にも向いています。

ガソリン車がおすすめの人

年間走行距離が5,000km以下の人や3～4年で車を乗り換える予定の人にはガソリン車がおすすめです。初期費用を抑えたい人やシンプルな構造でメンテナンスしやすい車を求める人にも適しています。近所への買い物程度でしか車を使わない人なら、ガソリン車の方が経済的です。

中古車という選択肢

ハイブリッド車の高い車両価格がネックなら、中古車も検討しましょう。中古車なら車両価格を抑えながら、ハイブリッド車の燃費メリットを享受できます。ただし、バッテリーの状態や走行距離をよく確認して選ぶことが大切です。ハイブリッド車は中古車市場でも人気が高く、リセールバリューがよいのもメリットです。

まとめ

ハイブリッド車とガソリン車の燃費比較では、ハイブリッド車が8～10km/L程度優れており、年間の燃料代を大幅に節約できます。車両価格は30～50万円高くなりますが、年間1万km以上走行し6年以上乗り続けるなら、損益分岐点を超えてお得になります。エコカー減税による税制優遇も含めると、メリットはさらに大きくなります。あなたの年間走行距離と乗車期間を考慮して、最適な選択をしてください。