車の維持費はいくらかかる?購入前に計算してみよう!
車を購入する際、車両本体の価格だけではなく、維持費も考慮することが重要です。ガソリン代、保険料、税金、車検、メンテナンス費用など、多岐にわたる支出が発生します。本記事では、車の維持費の詳細を明らかにし、年間の総額を計算する方法をご紹介します。事前にしっかりと予算を立て、無理のないカーライフを送りましょう。
車の維持費の項目をチェック!
車を所有する以上、維持費の負担は避けられません。今回は、車を所有するとどのような維持費がかかるのかについてくわしく解説します。
税金
普通自動車は「自動車税」、軽自動車は「軽自動車税」を支払う必要があります。普通自動車の場合、税額は排気量に応じて3〜10万円程度です。一方、軽自動車は一律1万800円となっています。エコカーには税金の免税措置やグリーン化特例が適用され、税額が大幅に軽減される場合があります。
たとえば、電気自動車やプラグインハイブリッド車は、翌年分の税金が75%軽減される特例措置の対象です。
しかし、一定年数が経過した車には、逆に税率が加算されることもあります。また、車の重量に対して支払う「自動車重量税」は、新規登録時や車検時に一括で納めます。車の重量に応じて0.5トン刻みで金額が決まり、軽自動車で年間5,000円程度、大型自動車では1万5,000〜2万5,000円程度となります。
保険料
自賠責保険は公道を走る全ての車両が加入しなければならない保険です。新車なら3年、以降は2年ごとに保険料を納めます。たとえば、普通自動車の保険料は24か月で2万10円、軽自動車は1万9,730円です。この保険は対人補償が目的であり、保険金や賠償金には上限があります。
反対に任意保険は自賠責保険だけではカバーできない事故や損害に対する補償を提供するためのものです。加入の義務はありませんが、実際には多くの車所有者が加入しています。決して安くない金額ですが、万一の事態に備えるためにも必要経費だといえるでしょう。
ガソリン代
ガソリン代も維持費の大きな部分を占めます。「給油所小売価格調査(経済産業省資源エネルギー庁)」によると、2022年6月20日のレギュラーガソリン価格は173.9円/Lでした。
「2021年度乗用車市場動向調査」では、ガソリン代に負担を感じるユーザーは56%でしたが、2022年にはガソリン価格の上昇により、さらに負担感が増しています。
メンテナンスと修理費用
車のメンテナンスや修理費用も重要な維持費です。車検は法定費用と変動費用に分かれ、法定費用には自賠責保険料、自動車重量税、自動車検査料、印紙代などが含まれます。変動費用にはブレーキパッド交換やオイル交換などが含まれ、車種やコンディションによって費用が異なります。
タイヤ交換や修理費用も定期的に発生し、これらの費用を抑えるためには定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。
駐車場料金とローン返済
車を所有するためには駐車場も必要です。駐車場料金は全国平均で月8,000円程度ですが、都市部ではさらに高くなることがあります。また、車をローンで購入した場合は、ローン返済費も維持費に含まれます。返済期間や金利によって総返済額が異なるため、事前に計画を立てることが重要です。
車の維持費で大きな負担になる項目は?
車を所有する際に必要な維持費は多岐にわたります。とくに高く感じる項目や、安く抑えるポイントについて理解することで、家計の負担を軽減できます。ここでは負担になる項目について理解を深めましょう!
税金と車検費用が負担に感じやすい
固定でかかる税金と車検費用がとくに負担に感じられています。「2021年度乗用車市場動向調査(一般社団法人日本自動車工業会が公表)」によると、自動車税に負担を感じるユーザーは65%、重量税では63%です。
車検費用に負担を感じるユーザーは79%と非常に高い水準です。とくに、子どもの教育費やローンなどの負担が重なる家族成長前期の世帯で、この傾向が顕著です。
保険代も大きな負担
保険代も維持費の中で大きな割合を占めます。自賠責保険は必須のため、削れない項目です。また、自賠責保険だけではカバーしきれない場合に備えて、任意保険にも加入すると、さらに毎月の負担は増加します。
とくに、任意保険は保険会社や補償内容によって大きく異なり、過去の事故歴や補償範囲、保険会社によっても保険料が高くなることがあります。また、補償オプションを追加する場合や、補償金額が大きい場合も保険料は高くなります。
ボディタイプによって車の維持費の金額が変わる
車を所有する際、購入価格や燃費だけではなく、維持費も重要な要素です。車の維持費は、ボディタイプによって大きく異なります。ここでは、比較的安く維持費を抑えられるボディタイプの車をご紹介します。
軽自動車
維持費を安く抑えるなら、軽自動車がもっとも適しています。1.5Lのコンパクトカーや2.5Lのミニバンと比較して、年間の維持費は約6万4,000〜13万4,000円程度です。
普通自動車と比べて走行性能は多少落ちるものの、ガソリン代や税金などの固定費が大幅に削減されるため、経済的な選択肢として注目されています。ターボ付きのグレードも多く存在し、これらを選択すれば性能も十分なものが期待できるでしょう。
コンパクトカー
維持費をそこそこ抑えつつも、軽自動車よりも大きなサイズを求めるならば、安定した走行性能と燃費のよさが特徴のコンパクトカーが適しています。普通自動車に比べて維持費が安く、7人乗りのモデルも存在するため、ファミリー層に人気です。
エコカー減税対象車
維持費を節約しつつ環境に配慮するなら、エコカー減税対象車を検討することが重要です。
この制度では、自動車重量税の減税や免税が行われ、燃費のよさが奨励されます。2030年度の燃費基準に達すると、普通自動車でも重量税の減税や免税が適用されるため、維持費を抑えつつ環境負荷も軽減できます。
まとめ
車の維持費はさまざまな項目で構成されており、それぞれの費用を抑えるためのポイントを押さえることが大切です。維持費の高い項目に注意し、家計の負担を軽減するための工夫をしていきましょう。また、異なるボディタイプの車が持つ維持費の特性を理解することで、自身のニーズや予算に合った最適な車を選択することができます。経済的な選択をするためには、維持費の面も含めて総合的に考えることが大切です。